足跡の記録2011





201105 龍泉寺




〇小美の瓶井と保母の瓶井

 地図を見るとこのあたりには瓶井神社が3カ所ある。乙川を挟んで小美側に2カ所、保母に1カ所ある。これは昔、上流から流れてきた瓶が1つは男川村の小美へ1つ美合村の保母村へたどり着き、神からの授けモノとしてまつられた。

 保母の瓶井は亀井大明神としてま祀られていたが明治元年、瓶井神社に改称された。「大ケヤキ」と「大たぶ」がふるさとの銘木に指定されている。


〇保母道

 このあたりの区間はのどかな田圃道でした。東海道の岡で大平橋の南岸より分岐し保母へ通じた道で、現在でも自動車が通行できる程度の道が残されている。

起点直後に現代の国道1号により道筋が分断されているが、大平橋の下を潜ってこれを通り抜けることができ、岡町西側交差点まで進む。同交差点で道路の通称名「保母道」の標識がある市道を進む。男川三尺坊大権現を横目に東へ道なりに進み保母に入る。保母に入ると常夜灯があり、この付近の交差点で大通り(岡崎市道美合小美線)に合流し、御蔵橋を渡って鉢地川沿い(岡崎市道保母池金線)を行く。

 保母からさらに池金に延び、生平幸田線に合流して南東方向へ進み、途中旧道を通りながらも名電山中駅方面へ行くと、再び舞木で東海道と合流する。

 

 保母道は単に東海道から保母の集落へ行く道であっただけではなく、池金で北へ分岐して桜井寺へ辿る信仰の道でもあった。この場合の道筋を桜井寺道(さくらいじみち)と呼んでいる。

 

 東海道との分岐点である岡の大平橋付近の道端に「桜井寺」の文字が刻まれた道標を兼ねた地蔵菩薩がある。保母から生平へ抜けるまでの道は平坦ではなく樹木に囲まれた狭い山道を通る。男川沿いを東へ進むと蓬生の手前で桜井寺の方向を示す石碑がある。道なりに進むと桜井寺への入口があり、ここから坂を登って桜井寺に至る。